2007.9.17
9月に入ってボートダビッドの製作に取り掛かったのですが、問題点が見つかりました。
当初、前部ダビッドのスライドレールに補強リブを再現するため、作業を進めていました。 しかし、モデルグラフィックス2007年3月号の資料写真を詳しく見ると、補強リブは確認できませんでした。そこで、他の資料写真を調べてみましたが、1次タイプのダビッドに補強リブは確認できませんでした。 ところが、「船の科学館 資料ガイド3」P10 の第4次タイプの写真では、左舷側ダビッドに補強リブが確認できます。
そこで思い出したのが、下の写真です。
「国際文化画報1959年6月号」より引用 第3次の宗谷が東京港に帰港した時の写真です。 この写真から解るように、左舷の作業艇用ダビッドが損傷しています。 スライドレールに補強リブは確認できません。
「船の科学館 資料ガイド3」の第4次タイプの写真で確認できた左舷側ダビッドの補強リブは、第4次改装工事で破損したダビッドを修理、補強したためと推測できます。
右舷側のダビッドに関しては、船の科学館 資料ガイド3 P41 の写真(3次タイプ以降)から、補強リブが無いのが解ります。
以上の事から、作業を進めていたリブを削除して本来の形状に戻すことにしました。
2007.9.22-30
右舷側のダビッドです。 モンキーラッタルは、ライオンロア製1/350日本海軍用ラッタルを使用して再現。
2007.10.6-8
懸架ワイヤーのガイドプーリーは、ハセガワ製1/700絡車セットA の一番小さいリール1のリール部分を裏返しで使用。 引き続き、左舷側のダビッドを組立中。(画像は右舷側)
※右舷側のダビッドに、真ん中のガイドプーリーが無い事が解りました。それで、真ん中のガイドプーリーを削除、修正しました。(2007.10.28)
2007.10.20-21
左舷側のダビッドも右舷側と同じ様に、モンキーラッタルとガイドプーリーを追加。
懸架滑車にワイヤー(解したリード線)を通すため、0.3mm径の穴を開けておきます。(矢印)また、滑車部分には、ワイヤーがズレない様にヤスリで溝を入れておきます。
2007.10.26-28
後部右舷側のダビッドです。 モンキーラッタルは、前部ダビッドと同じくライオンロア製1/350日本海軍用ラッタルを使用しています。 懸架ワイヤーのガイドプーリーも、ハセガワ製1/700絡車セットA の一番小さいリール1のリール部分を裏返しで使用。 下部ガイドプーリーは、片側(船尾側)だけです。
後部ダビッド(右舷側)をフラットホワイトで塗装。
前部ダビッドをフラットホワイト、アラートオレンジで塗装。
2007.11.3-4
塗装が終わった前部ボートダビッドに、解したリード線の懸架ワイヤーを張り、所定の位置に接着。(右舷側) リード線は、ガスコンロで焙って変色させています。
左舷側のボートダビッドです。懸架ワイヤーは、右舷側と張り方が違います。
アサヒグラフ 臨時増刊1957 P6 より引用 アサヒグラフ 臨時増刊1957「南極探検画報」に、左舷ウィングブリッジの後方からの写真が掲載されています。 この写真を見ると、パーツK9の上には双眼鏡が設置されている事が解ります。 また、ラッタルの横にはタンクが設置されている事も解ります。
上の写真の様に、双眼鏡とタンクを再現しました。
2007.11.9-11
組立、塗装の終わった後部ボートダビッドを所定の位置に接着。
懸架ワイヤーを解したリード線で再現。